若い人は尋ねる
二つの答えは一致しましたか。答えが一致して,まだ学校に通っている場合でも,学校をやめたいと思うことがあるかもしれません。次のような気持ちになったことがありますか。
自分も同じだ,と思いますか。もしそうなら,どんな状況で学校をやめたくなりましたか。
もしかすると,今,やめることを真剣に考えているかもしれません。それは,学校でもう十分に勉強したからですか。それとも,ただ学校が嫌になって逃げ出したいからですか。どちらなのか,考えてみましょう。
学校をやめることは,目的地に着く前に電車から飛び降りることに似ている
子どもがふつう5年から8年で学校教育を終える国もあれば,学校に10年から12年通うことが定められている国もあります。ですから,何歳あるいは何学年まで学校に通うかについて,世界中のすべての人に当てはまるような基準はありません。
さらに,学校に通わずに家庭で勉強することが認められている国もあります。ホームスクーリングで学ぶには親の許可と協力が必要ですが,その場合,学校をやめたことにはなりません。
とはいえ,通学であれホームスクーリングであれ,卒業より前にやめることを考えているのであれば,以下の点を検討する必要があります。
法的な要求は? 先ほど述べたとおり,法律で定められた義務教育の期間は国によって違います。あなたの国の義務教育は何年間ですか。あなたはもう義務教育を終えていますか。「上位の権威に服しなさい」という聖書の忠告を無視し,義務教育を終えないのは,ふさわしいことではありません。―ローマ 13:1。
教育に関する目標をすでに達成できたか あなたが学校で勉強するのは,どんな目標を達成したいからですか。はっきりした目標がありませんか。目標は必要です。目標を持っていないなら,それは行き先も決めずに電車に乗っているようなものです。親と話し合い,「あなたの目標は?」に記入してみましょう。そうすれば,目標をしっかり持ち,学校教育を何年受けるかを親と一緒に計画することができるでしょう。―箴言 21:5。
先生や他の人たちは,あなたが教育を何年受けるべきかについて,アドバイスしてくださるでしょう。とはいえ,最終決定を下す権限は親にあります。(箴言 1:8。コロサイ 3:20)親と一緒に決めた目標に到達する前に学校をやめるのは,ふさわしいことではありません。
やめたいと思うのはなぜ? 自分にだまされないようにしましょう。(エレミヤ 17:9)人間には,自分勝手な行動にもっともらしい理由づけをする傾向があります。―ヤコブ 1:22。
もっともな理由としては,家族を経済的に助けるためとか,奉仕活動を行なうため,といったものがあるでしょう。一方,テストが嫌だから,宿題から逃げたいから,というのは自分勝手な理由です。それで,あなたのおもな理由がどちらなのか,見分ける必要があります。もっともな理由ですか。それとも自分勝手な理由でしょうか。
書いたものをもう一度見てください。あなたが学校をやめたい理由を5段階(「一番重要」が5,「一番重要でない」が1)で正直に評価してみましょう。ただ問題から逃れるだけのために中退するなら,後悔するでしょう。
教育を受ける基本的な理由の一つは,自分や将来の家族を養えるような仕事に就くための準備をすることです。(テサロニケ第二 3:10,12)あなたは,どんな仕事に就きたいか,もう決めていますか。その仕事の準備として,どのように学校を活用できるでしょうか。自分に必要な教育を受けているかどうか確かめるために,以下の点を考えてみましょう。
忘れないでください。目標は,役立つ事柄を学んで卒業することです。ですから,逆の極端に走ってはなりません。大人としての責任を負いたくないばかりにいつまでも“電車”から降りようとしない学生がいますが,そうなってはなりません。
学校をやめることは,目的地に着く前に電車から飛び降りることに似ています。電車は乗り心地が悪く,乗客は無愛想かもしれません。でも,飛び降りたら目的地には着けませんし,重傷を負うかもしれません。同様に,学校をやめるなら,教育に関する目標に到達できないだけでなく,すぐに,また長期にわたって,問題を抱え込むことになるでしょう。例えば,こんな問題が考えられます。
すぐに生じる問題 仕事を見つけるのがいっそう難しくなります。たとえ見つかっても,学校を卒業した場合と比べて,給料が低いでしょう。それで,生計を立てるために長時間働かなければならなくなります。しかも職場の環境は,学校より悪いかもしれません。
長期にわたる問題 調査によると,学校を中退した人のほうが,病気になる,若くして子どもを持つ,刑務所に入る,社会福祉に頼った生活をするといったことが多いようです。
もちろん,学校を卒業すればそうした問題をすべて避けられるというわけではありません。それでも,わざわざハンディを背負い込まないほうがよいのではありませんか。
エスメ
“学校で,本を読むのが大好きになりました。本を通してほかの人の考えや気持ちを知ることができるのはすばらしい,と思います。”
クリストファー
“ぼくは,すべきことを後回しにする傾向があります。学校に行かなかったら,もっとだめだっただろうと思います。学校のおかげで,日課を果たし,予定を守り,重要なことをきちんと行なえるようになりました。”
テストの点がすごく悪かったり,学校で嫌なことがあったりすると,やめたくなるかもしれません。今のつらさに比べれば将来の問題などどうでもよい,と思えるかもしれません。でも,“楽な道”を選ぶ前に,この記事の冒頭に出てきた若者たちが学校をやめないことのメリットについて何と言っているかに注目してください。
賢王ソロモンはこう書いています。「事の後の終わりはその初めに勝る。辛抱強い者は霊のごう慢な者に勝る」。(伝道の書 7:8)ですから,学校をやめるのではなく,学校で直面する問題に辛抱強く対処しましょう。そうするなら,「事の後の終わり」はずっと良いものになるでしょう。
「若い人は尋ねる」のシリーズの記事を見ることができます。www.watchtower.org/ypj
「先生にはうんざり!」「宿題が多すぎる!」「落第しないようにするだけで必死。でも,どうして頑張らなきゃいけないの?」 こうしたストレスのため,生計を立てるのに必要な技術を身に着けないうちに学校をやめたくなる若者がいます。あなたのお子さんがそうであるなら,親として何ができるでしょうか。
教育に対する自分自身の見方を吟味する。あなたは学生時代に,学校は時間の無駄だと思っていましたか。もっと楽しいことに没頭できる時まで我慢しなければならない“刑務所”のようなものだ,と考えていたでしょうか。そのような見方は,お子さんに伝染しかねません。子どもは,良い教育を通して,一人前の大人へと成長するのに必要な「実際的な知恵と思考力」を身に着けることができます。―箴言 3:21。
必要なものを与える。勉強の仕方を知らないために,あるいは学習環境が整っていないために成績の良くない子がいます。落ち着いて勉強できるように,机の上を整理整頓し,十分な照明や辞書類を備える必要があるかもしれません。お子さんが新たに学んだ事柄をじっくり考えられるよう,あなたは勉強の仕方を教えたり環境を整えたりしてあげることによって,学業の面や霊的な面での進歩を助けることができます。―テモテ第一 4:15。
積極的にかかわる。先生たちを,敵ではなく味方と考えましょう。直接会って知り合いになり,お子さんの目標や問題について話してください。成績不振が悩みなら,原因を見極めるようにしましょう。お子さんは,成績が良いといじめられる,と考えていますか。先生との間に溝があるのでしょうか。授業のレベルはどうですか。お子さんにとって少し努力を要するレベルであるべきですが,圧倒されてしまうほど難しいものであってはなりません。さらに,視力が弱い,学習障害がある,といった身体的な原因も考えられます。
学業の面でも霊的な面でもあなたが積極的にかかわるなら,お子さんは進歩しやすくなるでしょう。―箴言 22:6。